科学が生んだNBAドラフト最高のシューター
- Douglas Bewernick
- 2 日前
- 読了時間: 4分
本記事では、ケンタッキー大学でプレーし、2024年のNBAドラフトで全体3位としてヒューストン・ロケッツに入団したリード・シェパード選手が、NBAチームの9割以上で採用されているシュートトラッカー 「Noah(ノア)」 をどのように活用したのか、その事例を紹介します。

技術 × データ がシューターを進化させた
Noahは育成世代からNBAのエリートシューターまで6億以上のショットデータを解析し、物理的根拠に基づいた最適なシュート軌道を導き出しています。
完璧なシュートの条件:
入射角:45°
リング中心より2インチ(約5cm)深い11インチ(約28cm)
左右ずれ:±2インチ(約±5cm)以内
Noahは、この条件を「スプラッシュボード」や音声フィードバックを介してリアルタイムで評価・フィードバックできることが最大の強みです。
シェパード選手は瞬く間にNoahに夢中になっていました。
ケンタッキー大学では大型モニターでスプラッシュボードを表示し、練習のたびにシェパード選手はネットの揺れとボードを確認。入射角・深さ・左右ズレのすべてが理想値に近づいているか、毎回フィードバックを確認し、マッスルメモリーに最適なシュートを覚えさせながら打ち続けました。
この積み重ねが、彼を別次元のシューターへと引き上げたのです。

Noahの革新が練習を変えた
Noahはシュート試投数、成功・失敗といった従来のシュート分析データに加え、高性能4Kカメラで「入射角・深さ・左右のずれ」を瞬時に可視化することが可能です。
前述の条件を満たしたシュートは、Noahのシステム上で自動的に「スプラッシュ」と判定されます。これは、理想的な弾道でリングを通過したことを意味し、質の高いシュートが打てたことを示す指標として機能します。
選手はその場で「なぜ成功したのか」を理解できるため、成功時のシュートコースや力の伝え方といった感覚を繰り返し身体に定着させやすくなります。
シェパード選手は、ジョン・ウェルチ助監督とともに午後のシュート練習をルーティン化しました。
具体的には、大学より約20インチ(約50cm)遠いNBAの3ポイントラインからも次々とシュートを放ち、完璧なスコアを狙い続ける練習を行いました。
シェパード選手は、Noahのデータが感覚的な判断を裏付け、シュート精度向上に確かな効果をもたらしていると手応えを感じています。
また、より実践に近い状況でさらなるシュート精度向上を図るため、 213cmの高身長スタッフをディフェンダー役として配置し、視界を遮ったりブロックを狙わせたりするなど、練習環境の難易度を引き上げました。
科学が生んだnbaドラフト最高のシューターそれでもシェパード選手はシュートを外すことなく、リングに沈め続けました。
試合で証明されたNoahの成果
シェパード選手は、大学入学当初からシュートが突出していたわけではありません。高校・AAU最終年の3P成功率は32%と、決して高水準ではありませんでした。
しかしケンタッキー大学入学後、Noahを用いた反復ワークアウトを続けたことで、成功率は52%まで向上。これは全米トップの数字であり、ベンチ出場ながら相手チームが最も警戒する存在へと成長しました。
その実力はNBAからも高く評価され、ドラフト全体3位でヒューストン・ロケッツに指名されています。
さらに、Noah導入校の中でもシェパード選手は 成功率・スプラッシュ率ともにNo.1 を記録しました。
Noahを活用する過程で、ウェルチ助監督はひとつの重要な気づきを得ます。
優れたシューターほど、わずかに低い弧でリング奥を狙う傾向がある。ミスの多くは手前に短く落ちるため、奥を狙うことで誤差の許容幅が広がるというのです。
ただし数値だけに意識が寄りすぎると、フォームが崩れるリスクもあります。データと感覚のバランスを保つこと。それが最も理想的な状態を生むというと考えています。
まとめ
リード・シェパードは、才能だけでNBAドラフト3位に辿り着いたわけではありません。Noahによる可視化とリアルタイムのフィードバック、そして数字と向き合い続けた執念の積み重ねが、彼を全米トップレベルのシューターへと押し上げました。
テクノロジーによる分析と修正が加わることで、シュート精度を高め、再現性を獲得していきます。Noahはその成長プロセスを加速させ、潜在能力を最大限に引き出すシステムであることを、シェパード選手が示してくれました。
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※本記事は、下記を翻訳・加筆修正を行い、提供しております。



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