スポヲタ株式会社が提供する最新鋭パフォーマンス&負荷トラッキングシステム「KINEXON」は、パフォーマンス向上と選手の怪我予防に重要な役割を果たしています。今回は、「The Extra Edge」ポッドキャストでフィリップ・リーヌマン氏が語ったNBAにおけるデータの革新についてご紹介します。
コーチからデータ解析の最前線へ
リーヌマン氏はドイツのFCバイエルン・ミュンヘンでバスケットボールのユースコーチとしてキャリアをスタートし、大学ではスポーツ科学を専攻していました。データ収集ツールやプレイヤートラッキング技術に関心を抱き、スポーツ解析会社「Kinexon」でのインターンシップを通じてアメリカに渡り、フィラデルフィア76ersと密接に連携。NBAチームにデータ解析を導入するパイオニアとして活躍してきました。
パフォーマンスデータと戦術データの違い
リーヌマン氏は、バスケットボールにおけるデータを大きく2つに分類しました。
パフォーマンスデータ:選手の走行距離、スピード、加速、ジャンプの高さなど、身体的な指標を評価するもの。
戦術データ:選手の位置取りやスペーシング、チームフォーメーションなど、戦略に関連する要素を分析するもの。
これらを統合することで、選手個々の動きやチーム全体の効率を評価し、プレイヤースペースや動作の最適化に役立てています。
メトリクス(指標)の三大要素:ボリューム、強度、密度
リーヌマン氏は「メトリクスの三大要素」として、選手のパフォーマンス評価に欠かせない指標を紹介しました。
ボリューム:ゲームや練習で選手が行った総仕事量(例:走行距離)。
強度:一定時間内の仕事量(例:1分あたりの走行距離)。
密度:特定の時間内における高強度の運動の集中度。
これらのデータは、トレーニングのカスタマイズや負荷管理、怪我予防に役立ちます。
エリート選手の特徴をデータで紐解く
リーヌマン氏は、データによってエリート選手の特性が浮き彫りになると語りました。若手選手は往々にして高いボリュームや強度を示しますが、レブロン・ジェームズ(NBAロサンゼルス・レイカーズ)のような経験豊富な選手は、動きを効率化し、ゲームの重要な局面で高い強度を発揮します。リーヌマン氏は、エリート選手には肉体的な能力だけでなく、ゲームを理解する知性やスキルが不可欠だと強調しました。
プロを目指す選手へのデータの活用
大学バスケットボール選手やNBAを目指す若手にとって、データ解析はパフォーマンス向上の強力なツールとなります。プロ基準と自らの能力を比較するためのアスリートプロファイルを作成することで、自分の強みと改善すべき点を特定し、トレーニングを最適化できます。リーヌマン氏は、NBAコンバインや大学のデータを活用して、プロに求められる基準を把握することが重要だと述べています。
シューティングの重要性
リーヌマン氏は、あらゆる選手が習得すべき基本スキルとして「シューティング」の重要性を強調しました。スコアリングはバスケットボールの要であり、ステフィン・カリーのような選手が示すように、卓越したシューティング能力は選手の価値を高める決定的な要因となります。
データがもたらす進化
リーヌマン氏の経験からもわかるように、データ解析は現代のバスケットボールにおいて欠かせない要素となっています。パフォーマンスデータと戦術データの融合によって、選手とチームの効率性を最大化できるだけでなく、プロを目指す若手にも大きなヒントを提供します。
私たちスポヲタは、KINEXONをはじめとする最新技術を通じて、日本のスポーツ界におけるデータ活用の進展をサポートしています。興味をお持ちの方や、コラボレーションを希望する方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
※本記事は、下記を翻訳・加筆修正を行い、提供しております。
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