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スポーツリーグが中断されるなか、ファンを繋ぎとめる為にNBAが行った工夫と今後の課題

新型コロナウイルスの影響で世界中のスポーツリーグが中断されるなか、NBAはファンを繋ぎとめる為、リーグ史上初の現役・OB選手によるシューティング大会「NBA HORSE チャレンジ」を開催。(※HORSEとは、2人の選手が、互いにシュート方法、シュートする位置を決めて打ち合い、その成功数を競うもの。)

NBAは、ワシントン・ウィザーズの八村塁も参戦した現役NBA選手による人気ビデオゲーム「NBA2K」トーナメントの開催に引き続き、無期限のリーグ中断を余儀なくされている中で、ファンを繋ぎとめる為の新たな工夫を施した。

『State Farm』がスポンサーとなり、『ESPN』とNBAが共同開催しているHORSEチャレンジには、オールスター選手のクリス・ポール(オクラホマシティ・サンダー)やトレイ・ヤング(アトランタ・ホークス)を筆頭に、ザック・ラビーン(シカゴ・ブルズ)、マイク・コンリー(ユタ・ジャズ)、3度のWNBAオールスター選出を誇るアリー・クイグリー(シカゴ・スカイ)、そして元NBAオールスター選手で現在は解説者のチャンシー・ビラップスとポール・ピアースの8人が参加。

スポーツが観られないファンにとっての新たな娯楽として注目を集めていたが、参加者が同じ場所に集うことはなく、それぞれが自宅、もしくは地元の屋内、屋外のいずれかのコートでシュートを打ち合う形で行われた同チャレンジには、クオリティー面で幾つかの問題があった。場所によっては雨風が強く、Wi-Fi環境が悪かった為だ。また、参加者の中には、カメラを固定するのではなく、家族や友人がスマートフォンでカメラを回していた為、そのクオリティーはかなり低かった。

現在、米国の多くの地域で「ソーシャルディスタンシング(自主隔離)」が義務付けられている為、番組のプロデューサーやカメラマンが現場に派遣される事は無く、コンテンツ制作はそれぞれの参加者に委ねられていた。ビデオ会議アプリ『Zoom』を介して行われた同チャレンジは、前述の技術的な問題から映像のクオリティーが低く、雑音が入っているものが多かった為、多くのファンの期待を裏切ってしまう結果となってしまった。


【スポヲタ考察】

米国プロスポーツリーグの中で最初にリーグの中断を決断したNBAは、コロナ対策支援において最先端を走っているほか、ファンを飽きさせない為に様々な工夫を行っている。リーグ主体で開催された「NBA2Kトーナメント」や「HORSEチャレンジ」が代表的だが、選手個人によるインスタグラムのライブ配信やTik Tokの投稿も話題を集めている。

新たな試みを行う上で、HORSEチャレンジで見られた様な課題に直面することもあるが、危機的状況下で試行錯誤を繰り返しながら誕生する新たなサービスにも期待できそうだ。同チャレンジで見られた問題点は、主にネット環境、暴風雨による音声の問題、そしてスマートフォンで撮影した為にブレブレになってしまった映像だった。ネット環境の問題は、5Gにより改善され、音声や映像の問題も簡易的なノイズ除去やスタビライザーを導入する事で改善できるだろう。

米国の医療関係者の中には、コンサートやスポーツ等の人が集まるイベントを再開できる様になるまで、最低18カ月かかると予想している者もいる。そんな中で、ファンの新たな需要に応えるべく、主にデジタルチャネルを活用した新たなサービスが今後誕生するのではないだろうか。

NBAコミッショナーのアダム・シルバーは、「2008年の金融危機の最中に『Uber』や『Airbnb』といった革新的なサービスが誕生した様に、危機に直面する中で誕生する斬新なアイディアに期待している」と語っている。

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