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スポヲタマガジン6月号-②

  • 執筆者の写真: 采已 白
    采已 白
  • 6月23日
  • 読了時間: 7分

更新日:6月24日



💡レイカーズ、マーク・ウォルターによる過半数所有権取得へ💡

内容

  • マーク・ウォルターMark Walterが、ロサンゼルス・レイカーズの過半数所有権を約100億ドル(約1兆4,500億円)で取得することで合意。

  • これは米国プロスポーツ史上最高規模の買収額である

  • バス家Buss family)は創業以来の所有権を手放すが、ジーニー・バスJeanie Bussは引き続きオーナー代表として残る


ウォルター氏による“再始動”

  • 過去からのつながり:ウォルター氏は2021年から少数株主(約27%)として、優先交渉権(right of first refusal)を保持していた

  • テレビ放映権:レイカーズの地域TVの放映契約金額を年間約1.85億ドル(約250億円)から2032年まで段階的に増加していく模様

  • ウォルターの経歴:複数のスポーツチーム投資をしており、ドジャース、WNBAのスパークス、欧州クラブ(チェルシー等)を所有する

  •  組織改革への期待:ドジャースで分析部門や選手育成に力を入れた実績から、レイカーズでも同様の強化が期待されている


出典:Sports Business Journal「Report: Mark Walter to purchase majority ownership of Lakers」(2025年6月18日)



💡WNBA、ポートランドチーム「Portland Fire」の商標を申請💡

内容

  • WNBAリーグ事務局が、Portland Fireに関する4件の新商標出願を、米国特許商標庁に提出

  • この商標の目的は2000年から2002年に存在したWNBAチームPortland  Fireの復活を見据えてのものと推測されている

  • 出願内容は大きく2種類:「Portland Fire」名前が使われている衣料・フットウェア・ヘッドウェア用と、教育・娯楽・試合運営関連サービス向け

  • 加えて、「P」のスタイライズロゴ(ロゴマーク)についても同様に2件の出願が行われた


商標出願に見る“復活の兆し

  •  Portland Fireは以前2000~2002年に存在したチーム名であり、今回の出願が過去とのつながりを意識している可能性が高い。

  • 出願の中でサービス範囲に含まれているのは、テレビ&ラジオ番組、試合の開催、バスケ関連の教育や娯楽事業

  •  先日報道された“Portland Fire復活”の噂も、今回の出願と連動しており、リーグ内で名前を正式に復活させる動きが進行中と見られる。


出典:Sports Business Journal「WNBA files trademarks for Portland team」(2025年6月20日)



💡AAC(アメリカン・アスレチック・カンファレンス)、元BigEast

コミッショナーをバスケットボール顧問に起用へ💡

内容

  • AAC(American Athletic Conference)は、元Big East コミッショナーマイク・トランジーズ(Mike Tranghese)をバスケットボール顧問として迎える予定 ※AACとBig Eastは、どちらもNCAAディビジョン(リーグ)の一つであり、Big Eastは東地域の名門大学が所属している 強豪リーグ

  • 目的は、同カンファレンスの男子女子バスケ競争力を向上し、NCAAトーナメントに対して、AACからマルチビッド(同リーグからのNCAAトーナメントへの複数校出場)を目指すため。

  • トランジーズ氏は1990~2009年にBig Eastを統括し、2016年以降は**SEC(サウスイースタン・カンファレンス)**でも同様に顧問役を担ってきた。

  •  公式発表は6月17日(火)に予定されており、AACのティム・パーネッティ(Tim Pernetti)コミッショナーによる戦略の一環と位置づけられている。


経験豊富な指導者を迎えて“戦略強化”へ

  • トランジーズ氏の実績:Big East在任中は大会運営と放映戦略を牽引し、SECでも同様の改革を主導したと評価されている。

  • 役割範囲:スケジュール策定、テレビ露出強化、全国的な競争力向上支援が期待される。

  •  パーネッティの意図:昨年6月に就任したAACコミッショナーの戦略的布陣強化の一環。


出典:Sports Business Journal「Sources: AAC adding former Big East commissioner as basketball consultant」(2025年6月17日)



💡NBA、欧州リーグ設立に向けて投資者の獲得に向けて動く💡

内容

  • NBAの副コミッショナー兼COOのマーク・テイタム(Mark Tatum)が、新たな欧州バスケットボールリーグ設立に向けて投資家やステークホルダーとの交渉継続していること明らかにした

  • 交渉には投資銀行(例:Raine Group)やユーロリーグ関係者、13の常設ユーロリーグチームとの会話も含まれている

  • NBAとFIBA(国際バスケット連盟)が議論中で、テイタム氏は2〜3年以内の開幕を目標とする意向を示している

  • ドイツの強豪アルバ・ベルリンはユーロリーグを離脱し、FIBA主催のバスケットボール・チャンピオンズリーグに参加。これは将来的にNBA欧州リーグへの参入を見据えた動きとも見られている


2〜3年での開幕を視野に

  • Raine Groupなどの投資銀行との交渉が進行中で、これらが財務アドバイザーとして参画予定

  • ユーロリーグ当局や13チームとの協議がスイス・ジュネーブでの会合で進められ、NBA側との意見交換が行われた

  •  テイタム氏曰く、2~3年で開幕可能であり、今後は投資家から持分売却による資金調達も予定される

  • Alba BerlinのEuroLeague離脱は、NBA欧州リーグ構想に絡む動きとして注目され、他クラブにも影響を及ぼす可能性がある

出典:Sports Business Journal「NBA working on finding investors for European league」(2025年6月19日)



💡WNBA、Scripps Sportsとマルチイヤー契約で「Ion」における金曜夜中継を延長💡

内容

  • 米国の放送会社E.W. Scrippsが運営するスポーツ部門であるScripps Sportsは、WNBAとの現行放映権契約を複数年延長し、Ionでの金曜夜レギュラーシーズン中継を継続することを発表

  • この契約は2023年から継続中で、2025年も計50試合+専用スタジオ番組の放送が行われる予定

    ※初期契約では30試合のみの放送であった

  • 他のメディアではESPN/Prime Video/CBSがWNBAの放映権契約を既に持っており、NBCも2026年から新たに中継を行う予定


Ionの地位強化中

  • 50ゲーム専用スタジオ番組が含まれており、Ionは金曜夜のWNBA公式中継番組としての地位を強化

  • 金曜夜にはダブルヘッダーでの放送を行い、スタジオショーも毎週放送されることで、番組の視聴者定着が期待される。

  • NBA・WNBA両リーグでの放送戦略において、Scrippsは既存パートナーとの長期連携を図る狙いが見える。


出典:Sports Business Journal「Scripps Sports, WNBA extend Friday night broadcasts in multi-year agreement」(2025年6月13日)



💡NBA、スコット・コフマン=ロスが「フォーティ・アンダー・

フォーティ」に選出💡

内容

  • スコット・コフマン=ロス(Scott Kaufman‑Ross)が、NBAのメディア配信&パートナーシップ担当副社長として、「Forty Under 40」(40歳未満の40人)に選出された

  • 彼は2011年にゴールドマン・サックスからNBAに入社し、デイリーファンタジー&スポーツベッティングの初期調査段階から深く関与。

  • 2018年にPASPA(スポーツ賭博禁止法)が撤廃された際、彼はNBAにおけるベッティング分野の主要人物となり、その後放映権契約更新交渉にも重要な役割を果たした

  •  2024年12月には、メディア配信&パートナーシップ分野の EVP に昇進


キャリアを加速させた“賭博とメディア”の両輪

  • PASPA撤廃後の急成長:2018年にスポーツベッティング市場が合法化された際、コフマン=ロスはNBAにおけるベッティングの導入において中心的な役割を果たした

  • 交渉力と実務経験:オーナー会議でのプレゼンやメディア契約の交渉経験により、30代前半という異例の若さで重責を全うした

  • マルチ分野の専門性:ベッティング、スポンサー、メディア、ライセンスといった複数の分野にまたがる役割を担った


出典:Sports Business Journal「Forty Under 40: Scott Kaufman-Ross, National Basketball Association」(2025年6月16日)



💡NBAの公式タイミングスポンサーであるTissot社のマーケティング業務を来季よりWassermanが担当することに💡

内容

  • Wassermanがエージェンシー間競争(shootout)を勝ち抜き、来シーズンからTissot社のNBAにおけるグローバル戦略・アクティベーション・クリエイティブ業務を担当

  • 以前はCAA社が Tisot社の同業務を担当していたが、Wassermanへの移行は来シーズンからの公式運用によるもの。

  • Tissot社は2015年から各コートに設置されている24秒ショットクロック上部のブランディングが目立つスポンサー枠を獲得している


NBA×Tissot社、戦略刷新へ

  • エージェンシー選定プロセス:NBAと時計ブランドTissot社の両者のブランドエッセンス統合提案が重視され、Wassermanの案が採用された。ブランド戦略からアクティベーション、クリエイティブまで包括的にカバーし、実際の業務切り替えは来季から本格実施予定

  • Tissot社と選手の関係:Tissotは2021年から、ミルウォーキー・バックスのスター選手デイミアン・リラードアンバサダー契約しており、彼のシグネチャーポーズの“Dame Time”にかけたアンバサダー契約で活用中。



出典:Sports Business Journal「Tissot NBA work to be handled by Wasserman starting next season」(2025年6月18日)



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